26:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/19(木) 22:50:57.56 ID:z07AMiQQO
  
 「あれー、つぐちゃんにおねーちゃん!」 
  
  あっけらかんとした明るいハスキーボイス。羽沢つぐみの後ろから、ショートカットの髪を弾ませながら歩いてくる氷川日菜の姿があった。 
  
 「あ、日菜先輩。さっきぶりですね」 
  
  羽沢つぐみが振り返る。日菜も「さっきぶり〜!」と無邪気な笑顔で言う。紗夜は余計に場がこんがらがりそうで気が気じゃなかった……けど。 
  
 「どうしたんですか? 日菜先輩もお散歩ですか?」 
  
 「あはは、全然違うよー。ほら、あたし、ラーメン食べたいってずっと言ってたでしょ?」 
  
 「はい。今日一日、ずーっと言ってましたね」 
  
 「だから食べに来たんだ! ほら、あそこのラーメン屋さんに!」 
  
  その妹の言葉に、紗夜は思う。強く思う。『私に天使が舞い降りた……!』と。 
  
62Res/50.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
書[5]
板[3] 1-[1] l20