34:名無しNIPPER[sage saga]
2020/03/19(木) 22:57:03.28 ID:z07AMiQQO
  
 「はい、ネギとろチャーシュー、お待ち!」 
  
  そんなことは知らぬが仏、紗夜の目の前には恋焦がれたラーメンがやってきた。お腹が『くぅ』となる。そいつを早く寄越せとせがんでくる。 
  
 「まずはスープからどうぞ!」 
  
 「ええ、いただきます」 
  
  割り箸を縦に割り、お行儀よく一礼。そして言われた通りにレンゲを手にして、まずはアツアツスープを口に入れた。 
  
  世界平和が広がる。 
  
  紗夜の口の中は今、完全平和主義だった。理論武装解除。宇宙の心宣言。今ならわかる。宇宙の心はこの一杯だったんだ――。 
  
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