王馬「大変だ!オレが行方不明になっちゃった!」
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7: ◆DGwFOSdNIfdy[saga]
2020/04/03(金) 22:21:43.43 ID:Wln5niu10
─体育館─


ザワザワ ガヤガヤ

王馬「うわあ、人が沢山いるねー」

最原「制服姿の人が殆どみたいだけど、みんな僕たちと同じ高校生なのかな?」

王馬「ねぇキミ、ちょっといい?」

モブ「なんだよ」

王馬「凄い人集りだけど、ここで何かあるの?」

モブ「お前らもオーディションを受けに来たんじゃないのか」

最原「オーディション?」

モブ「マジで知らねーの?だったらなんでこんな所に…」

キイィィィイン

最原「うわぁ?!」

王馬「うるさっ」

アナウンス『これより、第53回─』

キイィィィイン

アナウンス『─オーディション2次審査を開始します』

王馬「あ、確かに今オーディションって言ったね」

最原「でもなんのオーディションなんだろう?ハウリングに掻き消されて聞こえなかったけど」

モブ「見てりゃ判るさ」


ステージ手前には会議机と事務椅子が設置されていて、審査員と思わしき男女数人が着座している。

そして向かい合う形でずらりと並べられたパイプ椅子には、制服姿の少年少女たち。僕と王馬くんが座っているのは入り口の直ぐ近く──審査員席から最も離れた位置だ。

審査員「では、1番の方」

???「はーい」

番号を呼ばれて、ひとりの少年が立ち上がった。

市松模様のスカーフと上下真っ白な服は遠目にも目立つ。ブレザーでも学ランでもない、そのコスプレじみた奇妙な服装は明らかに浮いていた。

最原「あの人って…」コソッ

王馬「静かにしてて」ボソッ


審査員「貴方はどうしてこのオーディションに応募したんですか」

???「ダンガンロンパを知ったのは、友達から薦められてゲームを借りたのが切っ掛けです」

???「これが思った以上に面白くって、4徹して学校サボって完クリしました」

???「ダンガンロンパはオレにとっての青春なんです。それが現実になって、自分も出られるかも知れないって聞いて─」

???「クソ食らえだなって思いました」

???「あ、今話した事は嘘だから。ダンガンロンパとか知らないし、オレ」

???「それで…志望動機を言わなきゃいけないんだっけ?じゃあオレが採用されたらコロシアイとかいうふざけたゲームはぶっ潰してやるよ」


最原「どう思う?」

王馬「何をさ」

最原「1番の人、外見はキミにそっくりじゃないか。キーボくんが言っていたのも彼のことだろうね」

王馬「外見はね。でも、あんなのはとてもじゃないけどオレとは思えない。なんか発言が痛々しいし」

最原「そっか、無駄足だったみたいだね」

王馬「どうせ片っ端から探すんだしそんなに変わらないって。気を取り直してまだ見てない場所に行こう」


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