ましろ「踏み出す勇気と」つくし「踏み込む勇気」
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32: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:17:22.40 ID:SlTzITWg0
 ましろ「えっ……」 
 つくし「好きな人が、いるんでしょ?気持ちを言っただけで満足してるの……?」 
 ましろ「ぁ……」 
  
 ましろ(確かに、そうだ。私は二葉さんと一緒にいたくて、二葉さんの声が聞きたくて、二葉さんの笑顔が見たくて……) 
33: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:17:59.84 ID:SlTzITWg0
 ましろ「ーーあなたのことが好き。お付き合いして、いただけますか……?」 
34: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:18:30.84 ID:SlTzITWg0
 つくし「ーーうんっ!こちらこそ、よろしくお願いしますっ」 
  
 ましろ(ようやく向き合えて、一歩進んだ気がした。庭園で舞い散る桜の花びらが私たちを祝福してくれているようで、少しくすぐったく感じる) 
 ましろ(でも、それはずっと求めていた心地良さに相違なかった) 
35: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:18:59.63 ID:SlTzITWg0
 つくし「ーーって、お昼ごはん!すっかり忘れてた!」 
 ましろ「あっ……時間、足りるかな……?」 
 つくし「えっと……午後の授業まであと15分!急いで食べればなんとか……!」 
 ましろ「あはは……」 
 つくし「あ、倉田さん!ちょっと待って」 
36: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:19:28.78 ID:SlTzITWg0
 ましろ(さっきは勘違いしそうになった言葉。でも、今度はきっと勘違いじゃない) 
 ましろ(恋人同士になって言われたその言葉が意味することは、きっとそういうことだから) 
  
 ましろ「うんっ!楽しみにしてるねっ」 
37: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:20:23.40 ID:SlTzITWg0
 ーー放課後、ましろの部屋 
  
  
 ましろ(二人きりになれる場所と言ったものの、カフェやファミレスだと人の目があるし) 
 ましろ(カラオケルームなんかもちょっと入り辛い。ちょうど私の家族は家にいなかったので、私の部屋を使うことにした) 
38: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:20:54.31 ID:SlTzITWg0
 つくし「……恋人に、なったんだもんね……」 
  
 つくし(恋人の部屋って考えたら、緊張してしまうのは仕方ないのかな。さっきから雰囲気とか匂いとかに過敏に反応してしまって、心が落ち着かない) 
  
 ましろ「お待たせ。色々持ってきてみたけど……二葉さん、嫌いなものとかあったかな」 
39: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:21:35.25 ID:SlTzITWg0
 つくし「せ、せっかく二人きりなんだしっ。何かしようよ」 
 ましろ「何か……って?」 
 つくし「えっと……それは……」 
  
 つくし(特に何も思い付かなくて、口籠ってしまう。意識すればするほどに頭がぐるぐるして、何もわからなくなってきて……倉田さんもずっとこんな感じだったのかな) 
40: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:22:05.90 ID:SlTzITWg0
 つくし「で、でもこう……もっとしたいこととか、ないの?」 
 ましろ「もっと、したいこと……」 
 つくし「そ、そう!したいことがあるなら、なんでも言って!」 
  
 ましろ「……じゃあ、一つだけ……いい?」 
41: ◆bncJ1ovdPY[sage saga]
2020/04/12(日) 21:22:38.66 ID:SlTzITWg0
 つくし(返事を待つこともなく、思いっきり抱き付いてくる倉田さん) 
 つくし(腕で背中をがっちり捉えたかと思うと、そのまま胸に顔を埋めて頬をすり寄せてくる) 
  
 ましろ「えへへ……前からずっと、こうしたかったんだ……」 
 つくし「……もう、しょうがないなぁ」 
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