101: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:43:33.56 ID:ECNFnKQ+0
  うちの校風は他の学校にくらべて自由ではあるが、風紀委員が存在する。 
  
  以前は緩い取り締まりではあったが、姉が非常に真面目なために最近ではしっかりとしている。 
  
  この週一の定例会も、姉の提言によるものだ。 
102: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:46:33.76 ID:ECNFnKQ+0
 男「えっ……」 
  
 姉「意識が高いのは良いことです。明日、またちゃんと来てくださいね」 
  
 男「は、はあ……」 
103: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:47:09.98 ID:ECNFnKQ+0
  
  
  風紀委員の雑用を終えて、改めて自分の教室に出向く。 
  
 女「……」 
104: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:49:11.55 ID:ECNFnKQ+0
 男「えっと、教室閉めるから」 
  
  少し遠くから声を掛ける。 
  
 女「……」 
105: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:49:47.30 ID:ECNFnKQ+0
 女「ついてきて」 
  
  彼女は席を離れて、教室を出ていく。 
  
 男「いや、ちょっと、待って!」 
106: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:52:17.07 ID:ECNFnKQ+0
  何故だろう。 
  
  彼女のことは今日会って、どんな人間なのかも一切わからないにも関わらず。 
  
  「ついてきて」と一言言われた俺は、自然とその指示に従ってついていっている。 
107: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:53:09.35 ID:ECNFnKQ+0
  のだが。 
  
 男「……!」 
  
  急に彼女が止まり、ぶつかりかける。 
108: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/12/15(水) 21:56:09.01 ID:ECNFnKQ+0
 男「えーっと……離れないのか?」 
  
 女「うん」 
  
  それは非常に困る。 
109: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:56:35.90 ID:ECNFnKQ+0
 男「仕方なくだからな」 
  
  彼女の肩にそっと手をやり、身体を離した。 
  
 女「……」 
110: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:58:16.21 ID:ECNFnKQ+0
  ただ彼女をこのまま放っておけなかった。 
  
  何かがあるような気がする。 
  
  これはただの勘でしかないが。 
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