62: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/01/14(木) 02:24:17.12 ID:JGFtN5qb0
  彼女の家。 
  
  いや、これは明らかに家じゃないぞ。 
  
  どこかのアトラクションみたいじゃないか。 
63: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/01/14(木) 02:29:51.38 ID:JGFtN5qb0
  中はとてもじゃないが、生活感がまるでない、銀色の世界だった。 
  
  というのも、周りは冷たい鉄のような内装で、家というよりは研究所のような様相だ。 
  
  そもそも、何も物がない。遠近法がおかしくなりそうだ。 
64: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/01/28(木) 02:20:55.46 ID:zfMm9YR90
 女「おじゃまします」 
  
 男「いやいや、違うだろ」 
  
 女「うん?」 
65: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/01/28(木) 02:22:21.49 ID:zfMm9YR90
 女「……待ってて」 
  
 男「どこ行くんだ?」 
  
 女「……」 
66: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/01/28(木) 02:27:40.07 ID:zfMm9YR90
 ?「客人ですか」 
  
 男「あっ……」 
  
  不意に声をかけられる。 
67: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/01/28(木) 02:33:31.92 ID:zfMm9YR90
  声の主はゆっくりと俺の方に近づいてくる。 
  
 ?「それは、どういう時に使うんですか?」 
  
 男「え……人の家に来た時に、でしょうか」 
68: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/01/28(木) 02:35:23.73 ID:zfMm9YR90
  中性的な見た目、しかし声は男性の低さ。 
  
  ただ、年齢が容姿から想像できない。 
  
 ?「申し遅れました、私は……」 
69: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/01/28(木) 02:41:38.48 ID:zfMm9YR90
 父「"素体"と最近、交流をしていて、とても助かります」 
  
 男「……」 
  
 父「我々はまだ知らないことばかりですので、あなたのような生身の人間の存在は非常に有り難い」 
70: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/07/26(月) 11:30:04.43 ID:Cezla0Hd0
  目の前にいる男は、何一つ表情を変えずに俺に近寄ってきた。 
  
 父「ふむ……なんと呼ぶのが正解か、よくわかりませんが」 
  
  顎を擦りながら、視線を宙に向ける。 
71: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/07/26(月) 11:31:25.93 ID:Cezla0Hd0
  おそらく。 
  
  いや、間違いなく。 
  
  不思議っ娘のことを言っているのだろう。 
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