150:名無しNIPPER[saga]
2020/05/07(木) 22:28:14.89 ID:XPAMg3p00
  
 真っ赤なオープンカーに乗って。 
 南の島の海岸沿いを走り抜けて。 
  
  
 昔の自分が想像もしていなかった未来を、加蓮は今、歩いていました。 
  
 以前、文香の読んでいた小説のように、 
 タイムマシンで過去の自分へと会いに行ったら。 
 昔の自分はどんな顔をしてくれるだろうと、ふと考えてしまいます。 
  
  
  「プロデューサー」 
  
  「ん」 
  
  「何か食べたい。どっか寄ろ」 
  
  「えー……俺、フランス語喋れないぞ」 
  
  「サバ。何事も挑戦だよ」 
  
  「鯖……って、この国でも食べんの……?」 
  
  「いや、違うって」 
  
  
 ひょっとしたら、死ぬほど驚いてしまうかもしれません。 
  
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