226:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 10:56:26.05 ID:7gnP6kF90
  
  
 ――ウチでライブ前の強化合宿したい。泊まり込みの。 
   
  
 そう両親に告げる前、具体的には「合宿」の辺りまで喋ったところで、 
 両親は来なさい来なさいと満面の笑顔で首肯を繰り返しました。 
  
 拍子抜けする程あっさりとした承諾に彼女は毒気を抜かれ、 
 居間とか使うようならテーブルをどけようか等と逆に提案してきた二人に、 
 加蓮は改めてダダ甘な親だと感じ入るばかりでした。 
  
  
 初日の今夜は卯月の番。 
 育ちの良さなら誰もが認める所の彼女は、加蓮の両親から案の定大歓迎を受けました 
 島村さんと呼ばれていたのも最初の一度だけ。 
 後は卯月ちゃん、卯月ちゃんと呼ばれる度に、とびきりの笑顔を零します。 
  
  
 明日以降の凛や奏を両親がどう構い倒すのか、ちょっぴりだけ楽しみでした。 
  
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