8: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2020/05/01(金) 06:54:23.43 ID:yo4ZRVm4O
 輝子「あっ……でもな、まゆさん。私なんかより、その……パッション無理さん?」 
  
 まゆ「薄家夢里(うすげむり)さんです」 
  
 輝子「その人と付き合った方が……プロデューサーは幸せになれるんじゃないか? 私、その人のこと知らないけど……プロデューサーが好きになった人なんだ。きっと私みたいなジメジメした変な女なんかじゃない、ステキな……ステキな人に……グス……違いない」 
  
 まゆ「確かに薄家さんはステキな女性です。でも輝子ちゃん、輝子Pちゃんを絶対に幸せにできる人は、この世で輝子ちゃんだけなんですよ」 
  
 輝子「え……?」 
  
 まゆ「もしこのまま輝子ちゃんが何も行動も起こさず、輝子Pさん薄家さんと付き合って――さらに結婚したとします」 
  
 輝子「う……うん」 
  
 まゆ「そして結婚した男性が、家庭に居場所が無いという話は珍しくありません。輝子Pがそうならないと断言できますか?」 
  
 輝子「え……え、ええ!?」 
  
 まゆ「断言できませんよね」ニッコリ 
  
 輝子「え、いや……でも! プロデューサーが好きになった人と結婚して、そんなことになるわけが」 
  
 まゆ「では家庭に居場所が無い男性の全員が、愛する人と結婚できなかったのでしょうか? 家族サービスの努力を怠った人たちでしょうか?」 
  
 輝子「へ!? いや、難しくて……私にはわからないぞ」 
  
 まゆ「はい。人と人の関係は難しくて、一度うまくいったからといってそれがずっと続くわけでもありません」 
  
 まゆ「輝子Pさんは最初のうちは幸せかもしれませんが……少しずつ家庭の話を避けるようになり、仕事が終わったのに事務所から帰らなかったり、居酒屋やカフェに寄り道して真っすぐ家に帰ろうとしなくなる――そんな未来が待っているかもしれません。そしてそんな彼を、輝子ちゃんは何もできずに見ているしかできません」 
  
 輝子「う……」 
  
 まゆ「もう自分のモノにはできないのに、大切にされていない想い人を間近で見続ける日々に……輝子ちゃんは、耐えられますか? 私が奥さんだったらこんな目に遭わせないと、あの時動かなかったことを後悔する輝子ちゃんを、まゆは見たくありません」 
  
 輝子「で、でも……そうなってしまう可能性は多分高くないし……私なら絶対に幸せにできるってわけでも……」 
  
 まゆ「輝子ちゃんなら、絶対です。輝子ちゃんは輝子Pさんを裏切ったり、ないがしろになんか絶対にしませんから。そしてそんな一途な輝子ちゃんが一緒にいてくれたら、何があっても輝子Pは幸せです」 
  
 まゆ「さあ、輝子ちゃん。輝子ちゃんのためにも、輝子Pさんのためにも。今ここで動きましょう!」 
  
 輝子「……む」 
  
 まゆ「む?」 
  
 輝子「むーりーぃー!!!」バタバタバタッ 
  
 まゆ「あ、輝子ちゃん!?」 
  
  
 ガチャ、バタン 
  
  
 まゆ「……行っちゃいました。輝子ちゃんには刺激が強いお話でしたか」 
  
 まゆ「でもまゆのお話は少し大げさだったけど、現実になる可能性もあるから今動かないといけないのに……」 
  
 まゆ「輝子ちゃん……大丈夫かな?」 
  
  
  
  
  
 ※大丈夫でした 
  
 モバP「輝子が魔王になってしまった」輝子「Welcome to this crazy Time!!!」  
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