53: ◆B54oURI0sg[sage saga]
2020/07/18(土) 06:57:45.93 ID:Bj/HA+5DO
   
   
 次に目覚めたのは大本営の入渠施設だった。私は艤装を展開していた為に医務室送りにはならずに済んだ 
  
  
 一方終始生身で戦っていた武蔵が最も重い怪我を負っていたはずだが何故かピンピンしている。これも剛体なのだという、身体の最も重要な器官周辺には常に使っているらしい 
  
  
 そして今回の報告終えた私に幹部が 
  
  
 幹部「大変だったね、ともかく無事に済んで良かったよ」 
  
  
 とまあ毒にも薬にもならない労いの言葉を頂いた 
  
  
 「そんな言葉より休暇をくださいよ」 
  
  
 幹部「今の状況で自分だけ休める強心臓なら別に構わないよ」 
  
  
 「あっはっは、…いつか殴る」 
  
  
 結局は調査した施設に特に重要な情報は残ってはいなかった。これから先また大和に会ったら次は生きて帰れるか判らない 
  
  
 多分マークされただろうなぁ…あああ!もう帰りたい! 
  
  
 ―――帰る場所はここですよ?――― 
  
  
 解ってるよ! 
  
  
 ―――心配しなくても貴女は強い、それに武蔵さんや特務艦の子達も居ます、大丈夫ですよ――― 
  
  
 そういう問題じゃないんだけどなぁ… 
  
  
 そんな私の心配を余所に事態は急転直下していく事を今の私はまだ知らない 
  
  
 そしてその始まりである、横須賀鎮守府の龍驤が行方不明との報告が入るのを今の私はまだ知らない 
  
  
 私の平穏はまだ遠いようだった 
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