両儀式「どうだ、トウコ。オレは常識人だろ?」
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17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:46:58.94 ID:pCrOcsWZO
「でも、同時に見て欲しい気持ちもある」
「式……」
「だからお前が望むなら特別に見てもいい」

ゆっくりと目蓋を開く。式と目があった。
心なしか、いつもよりも顔が赤い。照れだ。
そんな照り焼きの式を、僕は愛しく思う。

「やっぱり式は可愛いよ」
「三度目だ、幹也。もう許さない」
「じゃあ、君は僕をどうするつもり?」

式は嗜虐的に嗤って、舌舐めずりをした。

「幹也におしっこをぶっかけてやる」
「それは怖いな」
「嘘つけ。悦んでいる癖に」

僕は別に、特殊な趣味なんて持っていない。
この悦びは単純に、君と寄り添えたからだ。
逸脱している式に近づけたことが、嬉しい。

「幹也は変態なのか?」
「そうかも知れないね」
「変態は嫌いだ」
「アイスクリームみたいに?」
「ああ。早く食べないと腐っちまう」

だからと、式は僕の頬を撫でて、告げる。

「気が向いたから、お前を愛してやろう」
「まるで橙子さんみたいな口ぶりだね」
「トウコみたいな浮気者と一緒にするな。オレが愛するのは、お前だけだよ、幹也」

それはまるでプロポーズみたいで。
僕には到底口に出来ない、愛の囁きだった。
そんな格好良い式に、僕は惚れ直す。


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