4:名無しNIPPER[saga]
2020/06/26(金) 16:52:31.14 ID:W5lmC8VA0
 「こういうものが、世間のアイドルファンなる人種には喜ばれるのですか」 
  
  後部座席で、私の隣に座る千夜ちゃんを見ると、怪訝そうな顔をしている。 
  
 「千夜には、今のところこういう仕事をさせる予定は無いよ。心配はいらない」 
 「当たり前です」 
 「でも、俺は面白いと思うんだけどなぁ」 
  
  魔法使いの言葉に、私は同調した。 
  
 「たぶん、自分からは千夜ちゃん、やりたいって言わないと思うよ?」 
 「お嬢さま。コイツに余計な事を言うのはおやめください」 
  
 「そうかそうか。じゃあ千夜、そろそろバラエティ方面の仕事にも手を伸ばしてみようか」 
 「お前、やめろ」 
 「実は結構、そっちの需要とか期待も、千夜のファンの間では大きいんだぞ。一度やってみないか?」 
 「やめろっ」 
  
  後部座席から、顔を真っ赤にして身を乗り出す千夜ちゃんに、私はお腹を抱えて笑った。 
  
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