右京「タイムパラドクスゴーストライター?」
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66:名無しNIPPER[saga]
2020/07/02(木) 23:10:05.71 ID:0AxqYuWp0


「嫌だ…」


「こんなのやりたくない…」


「このレンジがなきゃ…俺はもう駄目なんだ…」


とうとう哲平は大声を上げながら泣き出してしまった。
他の部屋の住人たちも一体何事かとぞろぞろと集まってきた。
冠城が玄関の前でなんでもないと呼び止めるがいつまでもこうしてはいられない。


「いい加減にしてください。コンセントを引っこ抜くだけの簡単なことです。何故それが出来ないのですか。」


「だって…やりたくない…俺には夢が…みんなを楽しませたいから…」


「だから言っているでしょう。みんなを楽しませるにはあなたがコンセントを抜く必要があるんですよ。」


哲平がどんなにみっともなく喚こうとも右京は一歩も譲らなかった。
何故ならここで哲平に同情して見逃せばどうなるだろうか。
今後も哲平は転送されてくる少年ジャンプの恩恵を受けようとするだろう。
今回の件で集英社を追い出されたのなら余所の出版社に当たるはずだ。
その際に彼は未来のジャンプから他の人気漫画を盗作するのは確実だ。
また伊月と同じく悔しい思いをする人間が出てくる。
それだけではない。この電子レンジが稼働している限りアパートの住人は常に危険に晒されている。
アパート住人の生命を守るためにはどんなに非情と思われようとなんとしても哲平にこのコンセントを抜いてもらう必要があった。
だが哲平はいまだにコンセントの前で泣きじゃくったままだ。こうなれば仕方がないと見かねた右京が自分の手で引っこ抜こうとした時だ。




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