小美浪あすみ「仕方ねーな。アタシがひと肌脱いでやる」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/07/04(土) 03:57:12.01 ID:ybIwhY18O
「せ、先輩、それはいくらなんでも……!」
「大丈夫大丈夫。天井の染みを数えてるうちに終わっから。痛くもないし、怖くもない」

たしかに痛くはないだろうが、怖すぎる。
何を言っているんだろう、この人は。
知れず、呼吸が早まって、息苦しくなる。

「ハッ……ハッ……ハッ……!」
「む? また発作か。たく、しゃあねぇな」

まるで、なんでもないことのように。
自然な仕草で髪を耳にかけて、先輩は。
俺の唇に自らの唇を押しつけて、塞いだ。

「むぐっ!?」

息が出来ない。苦しい。なのに、楽になる。
乱れた呼吸が嘘のように鎮まる。不思議だ。
全部先輩のせいなのに何故こんなに嬉しい。

「ぷはっ……どうだ、後輩。楽に……って!」
「うぐっ……ぐすっ」
「な、何で泣いてんだよ!? どうした!?」

長いキスが終わったあと、俺は泣いた。
その理由はわからない。頭がクラクラする。
この涙は果たして。弄ばれた悔しさなのか。
それとも、先輩の接吻に対する喜びなのか。

わからない。俺には何もわからないけれど。

「ほら、もう泣くな」
「うう……小美浪、先輩……」
「せっかくのかわいい顔が台無しだぞ」

たぶん、俺はあなたに、恋をしたのだろう。


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