七海やちよ「神浜を観光するわよ」
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25: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2020/07/05(日) 03:38:25.66 ID:4Jd3JNMn0

いろは「わあっ、素敵な日本庭園ですね。緑豊かな木々に、松に、大きい池に、そして三重塔があって」

うい「広〜い! あっ! 見て見て、あそこにカメさんがいるよっ」

灯花「くふふっ。ちっさいカメさんだにゃ〜」


ひなの「三渓園は、明治の頃に生糸貿易で財を成した実業家の原三渓が造園して、1906年に開園した日本庭園だ。原三渓は、日本が開港して以来急激に増えた外国文化に対して、古来よりの日本文化を守るという考えのもと、主に京都や鎌倉から、打ち捨てられそうな古い寺などをここに移築して保存したんだ」

ひなの「ちなみに、芥川龍之介や夏目漱石もここを訪れたらしいぞ」

ねむ「先の文豪たちはこの素晴らしい日本庭園から何を感じ取っただろうね。こうして彼らが訪れた同じ場所に立ち、彼らの中で生まれた情感に思いを巡らすだけで、同じ物書きとしてはいくらでも愉しめるよ」


桜子「 |桜がいっぱい咲いてる| 」

ひなの「ここは神浜でも有名な桜のスポットだからな」

ひなの「それと園内には茶屋があって、原三溪が考案した三溪そばや、甘味も楽しめるぞ。ここのお団子がまたおいしんだ。アタシのおすすめだ」

桜子「 |ひなのは花より団子。舌もお子様。データベースに追加した| 」

ひなの「追加すなっ!」



うい「ねえねえ、お姉ちゃん、パンフレットを見たんだけど、この先に松風閣っていう展望台があるんだって。眺めがよさそうだから行ってみたいっ」

いろは「そうなんだ。ひなのさん、そこに行ってみませんか?」

ひなの「あっ、ああ・・・そこは、ちょっとなあ・・・・」

いろは「? なにか良くないんですか?」

ひなの「あ、いや、確かに眺めは良いんだが、階段がそこそこ続くから車椅子は入れないんだ・・・」

ねむ「・・・・・・」

うい「あっ・・・」

いろは「そ、そうですか・・・。で、でも他にも色んな建物があるみたいだし、まずはそこを周りましょう!」

ひなの「あ、ああ、そうだな!」

ねむ「僕の事は気にしないでいいよ。待ってるからみんなで行って来たら?」

うい「えーと・・・」

いろは「そういうわけには・・・」

灯花「・・・・・・」

桜子「 |・・・大丈夫。ねむもそこまで行ける。こうすれば| 」ヒョイ

ねむ「えっ、わっ、ちょ、ちょっと桜子・・・?!」

ひなの「お、おい、抱きかかええて階段を上るつもりか・・・? 本当に大丈夫か・・・?」

桜子「 |問題ない。私ならねむを おはよう から おはよう までずっと抱きかかえていられる。むしろそうしたい。毎日。そうしてもいい? ねむ| 」

うい「すごい桜子ちゃん! さすがだね!」

桜子「 |うん。もっと褒めて| 」

ねむ「い、いや・・・人目があって僕が恥ずかしいんだけど・・・///」

いろは「ふふっ、大丈夫だよ ねむちゃん。みんなで一緒に行こう」






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