キョン「俺だって嫌われたくないさ」佐々木「へ? じゃあ、キミは僕のことが……」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/04(金) 21:33:26.52 ID:PmfM16hRO
「要するに"レギオン"とは黒歴史なのさ」

その日の放課後、佐々木に捕まった俺は、特撮映画である平成ガメラ3部作について、熱く語られるという憂き目に遭っていた。

「四神をモチーフに構成されていた平成ガメラシリーズの異端児、いや異物と言っても過言ではないくらい、不必要な存在と言える」

どうやら佐々木は『ガメラ 2 レギオン襲来』における敵役である"レギオン"のことが嫌いらしい。

「もしもあれが四神の"白虎"に相当する怪獣であれば、物語の完成度は完璧なものに仕上がっていたのに、やってくれたものだよ」
「まあ、そう怒るなよ」

よくわからないがひとまず宥めると、佐々木はくつくつと喉の奥を鳴らして上機嫌に笑いながら、怒るという離れ業を披露した。

「別に怒ってなどいないさ。しかし、同じ特撮映画の『ゴジラ・シリーズ』が度々復刻しているというのに、双璧を成す『ガメラ・シリーズ』にその兆しが見えないのはどう考えてもシリーズ第2作である『レギオン襲来』のせいであると僕には思えてならないし、キミだって内心はそう考えているのだろう?」

そんなことはこれまで一切考えたことはないし、そもそも『ガメラ・シリーズ』が潰えたのはライバルである"ゴジラ"よりも単純に人気がなかっただけだろうと推察している。

「キョン、キミは間違っている。ゴジラの背中に甲羅があるかい? ガメラにはある。その点だけでも、ガメラがゴジラよりも優れた怪獣であることは誰の目から見ても明らかだ」

甲羅。亀の甲羅ねえ。そんな良いものかね。
特撮映画を撮る際に、あんなデカくて重そうな甲羅を背負っていたらさぞかし動きを制限されて演技の幅は狭まるだろうし、そして何より着ぐるみのコストが嵩むことは間違いなく、むしろその甲羅こそがガメラ・シリーズを破綻させた要因であると思えてならない。


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