羽川翼「それが……我が主人のお望みとあらば」阿良々木暦「決まりだな」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/08(火) 22:50:19.26 ID:lUuaoiGOO
「ほら、羽川。心臓を取り返してやったぜ」
「あり、がと……阿良々木、くん」

取り戻した心臓を掲げる阿良々木くんはなかなか凄惨な絵面ではあったが、それでも有難い。

「ところでコレ、どうすりゃいいんだ?」
「どう、するって……?」
「いや、元の位置に戻せば良いのかなって」

処置に困る彼に、思いついた手段を伝える。

「たぶん、食べればいいんだと思う」
「ああ、そっか」

ハートアンダーブレードさんが四肢を奪われた際、それを口にすることで復活したという彼の話からそう推測して、心臓を受け取った私は試してみた。

「あむっ」
「おお……なかなか、すごい絵面だな」
「もう、食事中に見ないでよ」

自らの心臓にかぶりつく姿を見られるのはなんだか恥ずかしかったので、そう嗜めると。

「おっと、そうだったな。んじゃあ、僕はキスショットの様子を見てくるよ。あいつも悪い奴じゃないんだけど……悪かったな、羽川」
「ううん。さっきのは私が悪いから。ハートアンダーブレードさんにも改めて謝っておいてくれる?」
「ああ、わかった」

頷いて退室しようとする彼に、頭を下げる。

「阿良々木くん、さっきはありがとう」
「気にすんな。友達なんだからさ」
「ううん。従僕として、嬉しかった」

『僕の従僕』。彼のその言葉が、嬉しかった。


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