5:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 01:36:33.96 ID:FP9CMTOT0
 ―昼休み― 
  
 「まったくもう。お昼休みもほとんどないじゃない」 
  
 後片づけの手伝いを申し出たジュリアを帰らせ結局一人で後片付けをした私はある場所に向かっていた。 
6:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 01:42:00.51 ID:FP9CMTOT0
 「はい、どうぞ」 
  
 シッポ用に持ってきたプチシューの袋を開いてシッポの前におく。 
 そして自分用の袋からプチシューを1つ食べる。 
 お弁当の後に食べる予定だったけれどせっかくシッポがいるんだし先にこっちにしましょう。 
7:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 01:46:36.30 ID:FP9CMTOT0
 「みゃー」 
  
 それにしても今日はやたらおねだりするわね。 
 シッポはプチシューが特にお気に入りだからそれ用に準備しているけどお弁当も半分くらいは猫が食べられるものを入れてある。 
  
8:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 01:51:40.95 ID:FP9CMTOT0
 「あれ、可奈? それ、お昼ごはん? 早く食べないと午後の授業始まっちゃうよ?」 
  
 「あなたが失敗した後始末してたから今まで食べられなかったのよ!」 
  
 「ごめんごめ〜ん」 
9:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 01:57:27.29 ID:FP9CMTOT0
 ―放課後― 
  
 私は寮監の先生に相談をお願いしたものの今は忙しいとのことで時間つぶしをするために図書館に向かっていた。 
  
 「あの子、やっぱりバカですね。杖を壊したどころか忘れてって」 
10:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:01:28.92 ID:FP9CMTOT0
 ったく好き勝手やってるくせに隙だらけだからこんなことになるのよ。 
  
 「くだらないことはやめなさい」 
  
 「え? どうしてですか?」 
11:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:07:53.63 ID:FP9CMTOT0
 驚く二人に続けていう。 
  
 「そもそもね。あいつに痛い目を見せるだけなら魔法でやり合えば簡単なのよ」 
  
 「けどねニンゲン相手になら勝って当然でしょ。そんな勝ち方もせっこい嫌がらせも何の意味もないわ」 
12:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:11:16.29 ID:FP9CMTOT0
 「ここでもダメかー」 
  
 「やっと見つけた。翼」 
  
 「可奈? どうしたの」 
13:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:16:07.28 ID:FP9CMTOT0
 「だから、直してもらいたいなって。杖の修理屋さん探してたんだ」 
  
 よく考えたらお昼休みに出会った花壇も授業のためには来る必要がない場所だ。もしかして一日中修理屋さんに探してた? 
  
 そういえばこの先は購買部だ。探しているのならここだろうと落とし物預かり場に来たけど翼が見つかったのはたまたま? 
14:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:21:02.74 ID:FP9CMTOT0
 「私の杖、直せるよね?」 
  
 珍しく心配そうにしている。杖だけ渡して終わりのつもりだったけど仕方ない。 
  
 「ブラックスミスのロコさんのところに行きなさい。あの人なら大体のものは直してくれるわよ」 
15:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 02:24:57.42 ID:FP9CMTOT0
 ―寮監室― 
  
 「待たせてごめんなさいね。可奈ちゃん」 
  
 翼に杖を渡した後、私は寮監を務める歌織先生の部屋に来ていた。 
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