48:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 23:18:29.45 ID:66ORp3Ez0
 立ち上がってそう言い放ち、二人を連れて外に出ようと思ったその時、 
 「勇者、ありがとう」 
 と声がした。一瞬誰の声か分からず声のした方を見ると、魔法使いが片方の手の平を役人たちの方へ向けているのが見えた。 
 勇者「え」 
 「メラゾーマ!」 
 そう魔法使いが叫ぶと、目の前が爆炎に包まれた。 
  
 勇者「え、ええええ!」 
  
 爆炎はあっというまに役人と呪術師を焼き尽くし、こちらまで熱風が吹き付けてくる。 
  
 戦士「あーあ、やっちまったな。逃げるぞ!」 
  
 戦士が少し嬉しそうに言う。 
  
 勇者「う、うん」 
  
 まだ事態が呑み込めないまま、僕は魔法使いを抱えて走り出した。 
  
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