54: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2020/10/04(日) 23:16:36.39 ID:SaWg99Nb0
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“それ”が起きたことについて、私は意図していなかったし、当然希望もしていなかったし、そもそも感知すらしていなかった。気がついた時には既に“それ”は起きていて、起きた時にはもう取り返しようがなくなっていた。
“彼女”は死んだ。私が殺したのだ。
ただ、“私の性格”故のことなのか、それに気づいたときの動揺は然程無かった。明確に、正確に「記憶」された“彼女”の死について、私は自分でも呆れ返るほど冷静に受け止めた。
起きてしまったことはどうしようもない、ならば起きてしまったなりに今この瞬間より考えうる最善の行動を取ろう、と。
人が聞けば、開き直りだと糾弾し、冷血な奴だと憤るだろう。狂人だと恐れる者もいるかもしれない。だが私からすれば、これが最も合理的という結論になったのだから仕方ない。
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