少女「涙の夜行に彼岸花」
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1: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:23:05.01 ID:kXnbXFlm0
少女(山に囲まれた私の村は、年中彼岸花が咲き乱れている)

少女(この村の彼岸花には、不思議な力が備わっていて)

少女(人々は、その力を利用して生活している)

少女(ここは、そんな彼岸花の村の話)


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2: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:27:55.13 ID:kXnbXFlm0
「遅すぎ、もう皆終わってるんだけど」

「ほんっと役立たずだよな」

「早く戻ろうぜー」
以下略 AAS



3: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:37:36.52 ID:kXnbXFlm0
少女(この村では、年に一度「月花参り」という度胸試しの行事が行われている)

少女(まっすぐ森の一本道を抜けた所にある小さな池に)

少女(花弁が良質な薬になる白い彼岸花が生えているらしい)
以下略 AAS



4: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:38:54.88 ID:kXnbXFlm0
少女(この村の人間は、大人も子供も夜を恐れる)

少女(夜は周りが見えないし、花の力を使う事も出来ない)

少女(だからこそ、危険な月花参りを成し遂げた人間は、皆に尊敬される)
以下略 AAS



5: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:45:06.90 ID:kXnbXFlm0
少年「よし、完成」スッ

「お、少年。それは?」

少年「彼岸花に、油に似た性質を付与しました。長時間持つように」
以下略 AAS



6: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:49:00.35 ID:kXnbXFlm0
少女「少年は凄いよね、皆から認められてる」

少年「別に……たまたまそう言うのに向いてたってだけさ」

少女「でも、何も出来ないよりはいいよ。私なんて何も出来ない」
以下略 AAS



7: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:50:59.28 ID:kXnbXFlm0
「さて、いよいよ明日は月花参りだが」

少年「……はい、覚悟は出来てます」

「うむ。一時間もあれば着くはずだから気をつけてな」
以下略 AAS



8: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:52:15.23 ID:kXnbXFlm0
少年「……」ブオッ

「うおお、凄いな!」

「いつにも増して気合入ってるね、そりゃそうか」
以下略 AAS



9: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 21:53:34.73 ID:kXnbXFlm0
少女(そうしているうちに、夕暮れはやってきた)


10: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 22:00:22.23 ID:kXnbXFlm0
「ではいよいよ、月花参りを開始とする」

少年「はい」

「武運を祈る。さぁ、開始だ」
以下略 AAS



11: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 22:02:00.67 ID:kXnbXFlm0
少女(……遅い。あれからもう二時間は経った)

少女(もうそろそろ帰ってきても良いはず……)

少女(やっぱり、途中で倒れた? それともケガをした?)
以下略 AAS



12: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 22:03:00.58 ID:kXnbXFlm0
少女(私が助けに……)チラ

ヒュオオォォォ……

少女「……!」ブル
以下略 AAS



13: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/19(月) 22:04:17.80 ID:kXnbXFlm0
少女「……わ、私が助けに行く!」

「……え、いや少女が行ったって」

少女「行ってくる!」
以下略 AAS



14: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/20(火) 21:06:34.52 ID:zSOeHXr00
バチバチ……

ザッ ザッ

少女(少年が作った彼岸花に火を灯し、私は真っ暗な森を歩く)
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage]
2020/10/21(水) 00:21:19.68 ID:+vhvFYif0
叙述的だな


16:名無しNIPPER[sage]
2020/10/21(水) 00:24:07.28 ID:bCPCi2IDO
こういうの好き
応援してます


17: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/21(水) 19:55:22.48 ID:D5+1u6Xp0
少女「はあ、はあ……」

少女(結構歩いたのに……まだかかるの?)

少女(少年の姿が見えない。もしかして、見落とした?)
以下略 AAS



18: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/21(水) 19:59:28.21 ID:D5+1u6Xp0
ザッ……ザッ……

少女(いつまで経っても景色が変わらない)

少女(本当に進めているのだろうか)
以下略 AAS



19: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/21(水) 20:51:58.76 ID:D5+1u6Xp0
少女(……あれからしばらく経った)

少女(どれくらい塞ぎ込んでいたんだろう)

少女(少し落ち着いた私は、顔を上げた)
以下略 AAS



20: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/21(水) 20:55:08.54 ID:D5+1u6Xp0
少女(遅れてしまった分を取り戻すためにも、私は進み続けた)

少女(身体は今も震えているけれど、そんな事よりも大切なものがある)

少女(そうだ、私が少年を助けに行くんだ)
以下略 AAS



21: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2020/10/21(水) 20:59:55.81 ID:D5+1u6Xp0
少女(あれ……煙の臭いがする?)

少女「……」

少女「ひっ! あ、あの光は……」
以下略 AAS



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