少女「とりっくおあとりーと」 キモオタ「い、いたずらでお願いするデュフっ」
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11:名無しNIPPER[saga]
2020/10/29(木) 21:02:24.11 ID:hENHGJb80


「パパ……そうか、俺もいつの間に父となっていたのだな」


「ねえ、パパ」


「どうした?」


「……とりっく おあ とりーと!」


「ははは……しばし待て我が娘よ。戸棚に菓子があったはずだ。もってこよう」


そうして、悪ガキは男から菓子を受け取ると即座に踵を返した。
男の混乱も長くはもつまい、目的の菓子も手に入れた以上、長居は無用であった。


「娘よ。今度は、母さんも連れてきなさい」


男の寂しげな声を背中に、少女は左手を広げ掲げて見せた。
男への別れの挨拶であろうか。否、これは万歳である。勝利を得た喜びが、抑えきれずに発せられたのだ。
片手でのみ挙げられた奇妙な万歳。しかし、しかたがあるまい。
なぜならば、その小さき右手には男から勝ち取った落雁が握られているのだから。


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