あなた「空の女王」
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100: ◆3m7fPOKMbo[sage]
2020/12/06(日) 16:40:52.46 ID:SFVSklzr0

9/Archange with Wings of dark blue


しずく(風ではためくジャージが、夕暮れのオレンジの光に照らされて、闇色の羽をまき散らすようだった)

しずく(皆を応援して、それでいて導いて、その背中を追いかけていけば大丈夫。それは英雄的)

しずく(英雄的な人。先輩はまさにそういう人。それは他の誰にもないもの)

しずく(だけどその人がこんな狂気に墜ちている――――――いや、違う)

しずく(狂気だけじゃない、傷付けてしまう苦しみと痛み、悲しみ、激しい憎しみ、心の奥底からの憤怒が混ざった叫びを押し込め続けた結果)

しずく(人は容易くここまでの怪物になり果ててしまった)

あなた「一流の指導、天才にして超一流にして世界に名だたるミア・タイラーの音楽をおもちゃ如何に扱うようなランジュさん! でも、それだけ! 同じものが用意できれば、ランジュじゃなくていい。あのパフォーマンスは確かにすごかったよ? でも、すごいだけで心に来るものなんてなーんもありません。空っぽの女王様がわがままに遊んでるだけですね。Saint Snowの小文字一つにすら及ばないね、あんじゅさんがいれば指先一つでダウンする! μ’sと比べれば月とヤドクガエルだね。ああ、いや。ヤドクガエルに失礼だったっかな? こりゃあ、失礼!」

あなた「潤沢な予算! 完璧な施設! 天才の楽曲! 一流の指導員! 断固たる自信!」

あなた「あとはそこに、人さえいれば! 完成する! 完成された偶像! 作られたアイドル!」

あなた「だからそれは、それさえあれば誰にでも出来る。スクールアイドルではない」

あなた「スクールアイドルに必要なもの…それは、その人だけが持つ光! それぞれのカラー! 己自信が持つ味! 色! 込められた魂!」

あなた「潤沢な予算も! 完璧な施設も! 天才の楽曲に一流の指導員、断固たる自信! それらはすべて! 輝かせる為の要素であって、必須ではない…わからないか、必須じゃないんだ! 必ずしも誰もが持ってなくてもスクールアイドルにはなれる! 魂だ!」

あなた「魂だ! 心こそがパズルを完成させる!」

あなた「ランジュ、あなたはスクールアイドルなんかじゃないんだよ。空っぽの女王様」

栞子(空っぽの女王様。そう、それは最初から掲げていたんだ。あのファンクラブの看板)

栞子(彼女が付けた、空の女王。それは”そら”の女王ではなく、”から”の女王の意味。虹が咲く天空の王国のシンボルたる女王という意味ではなく)

栞子(無数のものにあふれていながらそこに心はないという、あの時のランジュという存在を皮肉る言葉)

ランジュ「…うん、私は…私は……間違ってた。空っぽの女王、確かにそうだった…」

ランジュ「飽きるまで遊んで、飽きたらポイ……私自身は知らなかったけど、そんな事をし続けた…それに気づいた…あなたが気付かせてくれた! 近寄ってきたあなたの友情は大ウソでも、私はあなたの友達になった! だから!」

あなた「黙れ」

ランジュ「私は…きちんとあなたにごめんなさいって言いたい! 居場所を滅茶苦茶にしてしまった、皆を乱してしまった、同好会として活動できないようにさせてしまった」

あなた「黙れ!」


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