7: ◆copBIXhjP6[saga]
2020/12/06(日) 15:46:03.98 ID:/JAVxUrS0
高校に向けての長い復路を歩き出した頃には、幸運にも雨は既に止んでいた。
それにホッとする俺の様子を伺って、古泉がこう話を切り出す。
古泉「早速ですが、まず第一の推理。この語り手には時間的猶予がないのでしょう」
推理1:『語り手は時間的に切迫している』
キョン「それが推理なんて高尚に呼べるなら、そうだろうな」
古泉「当たり前のことでも列挙していくのが大切なんです」
古泉「そして第二の推理。一時間三十分というのは相当正確な数値と見なしていいでしょうね」
推理2:『<一時間三十分>は正確な時間を指す』
キョン「確かにその通りだ。『一時間三十分』っつーのは含みのある言い方だし」
古泉「これが二時間という表現であれば、そこには凡そ一時間三十分から二時間三十分くらいまでの幅があります」
古泉「もしくは一時間半と言っても、一時間三十分から前後十分くらいの大雑把さはあるでしょう」
キョン「そこをご丁寧にも、わざわざ『三十分』とまで言ってくれているわけだ」
古泉「いかにも」
推理っつーのはこんなに当然のことを聞かされなきゃならないものなのか?
解りきった小学校くらいの授業に出席するつもりで話に付き合っていたが、俺の思考は次の話題で早くも躓いた。
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