56: ◆26bEafOrto[saga]
2021/03/07(日) 10:02:30.48 ID:C+ANtnXp0
 Side 天草 
  
 天草が部屋に入ると肩から血を流し、倒れているましろを発見する 
  
 天草「……」 
  
 ましろ「……」 
  
 天草は救命バックを引き出しから取り出し、包帯と止血をましろに施そうとする 
  
 ましろ「…私に…その資格は無い……」 
  
 天草「許したわけじゃありません」 
  
 天草はましろの肩に止血剤を投与する 
  
 ましろ「……先任伍長……1つだけ…頼みがある!」 
  
 天草は処置を続ける 
  
 ましろは天草の手を取り懇願する 
  
 ましろ「全艦放送につないでもらいたい……」 
  
 天草「……」 
  
 ましろ「頼む…」 
  
 天草は処置をやめ、電話を取り、ましろに手渡す 
  
 天草「どうぞ」 
  
 ましろ「副長より達する……現在をもって…この『いそかぜ』を……先任伍長の指揮下に預ける……。これより各員は…先任伍長の指示に従い……生きるために……最善を尽くせ………以上だ………」 
  
 ましろ「天草先任伍長……操艦!」 
  
 天草「……」 
  
 ましろ「…操艦…」 
  
 天草「先任伍長…いただきました…」 
  
 天草はゆっくりましろに敬礼する 
  
 天草は部屋を出て、山下に応急処置を預ける 
  
 天草「泣いている暇があったら!副長と如月の手当をしろ!」 
  
 山下「うう……」 
  
 天草「しっかりしろ!」 
  
 天草「幹部だろ!人の上に立つんだろ!」 
  
 救急バックを山下に渡す 
  
 天草は如月に向う 
  
 天草「!!」 
  
 天草は筆の存在を思い出す。 
  
 如月に筆を握らせる 
  
 如月「…母さんが……ほめてくれました……ただの落書き……私が描いた……」 
  
 如月「……これで……絵を描いてください……」 
  
 天草「私じゃない……お前が描くんだ!」 
  
 天草は如月の手を強く握りしめる 
  
 天草「いいか!死ぬな!…これは命令だ…」 
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