28: ◆ivbWs9E0to[saga]
2021/03/08(月) 00:26:33.61 ID:Pb5RWNl50
   
  ドカッ、と粗雑な音を上げて志保が椅子に深く腰かけた。背もたれがギシッと軋むと同時に、志保の左足が持ち上がり、右ひざの上に組みあがった。一連の流れがあまりにもスムーズで、初めからそのポーズであったような錯覚すら覚えた。 
  その姿勢のまま、志保は顎で琴葉を睨みつけた。視線は琴葉に一直線に向いているのに、俺と美咲ちゃんは蛇に睨まれたような感覚に包まれた。 
  ただ一人、琴葉だけが怯まずにズンズンと志保の方に歩みを進めた。 
  
 「北沢さん、学園祭の準備、手伝ってもらわないと困るんだけど」 
 「はぁ? やりたいヤツでやれば?」 
 「そうはいかない。これはクラス全体の行事だ。一人でも欠かすことは出来ない」 
   
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