中野一花「勉強終わったらお姉さんの部屋に来て」上杉風太郎「は?」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/21(日) 22:08:20.25 ID:+ODGDo1QO
「やあ、フータローくん」

冷たいお水で顔を洗って、さっぱりした私は中野家の長女として切り替えていた。

「ようやく起きたか。これはお前のぶんだ」

どさっと重たい手作り問題集を手渡される。
恐る恐る中を覗くと。英単語と英文だらけ。
洋楽を聴くのは好きだけど読むのは苦手だ。
1番苦手な社会じゃなくて良かったけどさ。

「お姉さん、くじけそうだよ」
「せめて辞書を引いてから言え」

弱音を吐くと、問題集の上に辞書が乗る。
わからない単語はこれで調べろとのこと。
いつになく、いやいつも通り彼は冷たい。

「出来ればキミに直接習いたいな」
「駄目だ。自分で調べないと身につかん」
「そんなこと言わずに、ほら、アイラブユーの意味から手取り足取り教えて?」

すると彼は辞書を手に取り、すぐに該当の単語の意味をこちらに見せてきた。

「ほら、簡単だろう?」

ぐぬぬ。そんなに簡単なものならこっちだって苦労はしてないのに、この男ときたら。

「発音の仕方は?」
「スピーキングの前にまずはリーディング能力を身につけろ。話はそれからだ」

やれやれ。いくら自分のせいとは言え、キミのあまりの素っ気なさにお姉さん泣きそう。


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