中野一花「勉強終わったらお姉さんの部屋に来て」上杉風太郎「は?」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2021/03/21(日) 22:12:15.69 ID:+ODGDo1QO
「ふあぁ……んんっ」

欠伸を噛んで飲み込み、背伸びをする。
しばらく辞書と問題集を行ったり来たりしていると、眠たくなってきた。刺激が欲しい。
刺激を求めて私は、フータローくんを呼ぶ。

「フータローくん」
「なんだ、一花」
「ちょっと肩を揉んでくれたまえ」

我ながら偉そうな口ぶりだったが、彼は意外にも素直に肩を揉んでくれた。極楽極楽。

「ありがとう、フータローくん。今度お礼に胸を揉ませてあげよう」
「アホか。まだ目が覚めてないようだな」

再び寝言をほざいた私の首筋を、コリッと。

「あひゃんっ!?」

思わず変な声が漏れた。妹たちが何ごとかと視線を向けてくる。口を押さえて彼の魔の手から耐える。コリコリ、コリコリ、やめて。

「どうだ、一花? 少しは懲りたか?」
「わ、悪かったから! 謝るからぁ!」
「懲りた上に肩のコリまで取れたわけだ」

彼は薄ら寒いオヤジギャグをかまして、私の首筋から手を離す。妹たちも白けた目をして再び勉強に戻った。その隙に彼を引き寄せて。

「勉強終わったらお姉さんの部屋に来て」
「え?」

そっと耳元で囁いてから、私も勉強に戻る。
妹たちの前で恥をかかせたことを後悔させてやるとほくそ笑みつつ英単語を脳に刻んだ。


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