【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」【安価】
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528:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 16:34:33.99 ID:XuW6VRWq0
 闇は濃い。夜よりも。影よりも。まして海の底よりも。俺は孤独だった。

 暖かさに触れるたび、その温かさを無意識に遠ざけたがっていたのも、温かさに触れることで孤独感を余計に助長されたからだ。胸が痛むたび、俺と彼女たちは乖離した存在なのだと思い知った。

 きっとこの思いも、この夜が降りやむ頃には胸の奥にしまわれるんだろう。そしてまた始まる。彼女たちの所作に、言動に一喜一憂して。彼女たちを無意識に遠ざけて。苦しんで悩んで落ち込んで悔やんで――打ちひしがれるのを首を差し出すように待つ日々が。
以下略 AAS



529:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 16:35:43.84 ID:XuW6VRWq0



「こんな思いをするなら、トレーナーになんか――」

以下略 AAS



530:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 16:38:32.32 ID:XuW6VRWq0



「――厳禁ッ! それ以上の言葉は言わせない!」

以下略 AAS



531:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 16:39:10.67 ID:XuW6VRWq0
 目を閉じる前、俺の肩を掴んだのは――小さな影だった。


532:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 17:08:20.36 ID:XuW6VRWq0
「――秋川理事長」

 こちらを睨むように見上げていたのは、秋川やよいさん――トレセン学園の理事長だった。
 
「悲歎、悲歎悲歎悲歎――ッ! 何故君がそんなことを言うのか、私にはわからないっ」
以下略 AAS



533:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 17:16:56.75 ID:XuW6VRWq0



 何故? そんなの、そんなの――。

以下略 AAS



534:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 17:17:48.53 ID:XuW6VRWq0



「――んなこと決まり切ってんだろうが! 相応しくないんだ、俺はッ! あの子たちにッ!」

以下略 AAS



535:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 17:18:30.75 ID:XuW6VRWq0
 堰が壊れて、もう止まらない。とめどない激情は、臓腑から胃に登って、口から吐き出される。


「俺はあの子たちにふさわしくない! それはどこの誰が否定しようと絶対の真実だ! ほかの才能あふれるトレーナーが面倒を見ていれば、今頃もっと大きな舞台に立っていた! そもそもメイクデビューから最後尾なんてことにはならなかったッ!」

以下略 AAS



536:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 17:22:59.50 ID:XuW6VRWq0
「……」

「なのに俺は、俺は――彼女たちの未来を踏みにじった! ウマ娘のためのトレーナーなのに、いつしか俺は自分のことばかり考えていた。ループしなければいいとか、もう負けたくないとか……ッ!」

「……? 疑問ッ。ループとは――」
以下略 AAS



537:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 17:43:03.92 ID:XuW6VRWq0

――で、あるならば。回答は彼女にとって容易だった。


「笑止ッ!! 己を――君を信じたウマ娘たちを愚弄するなァぁぁああああッ!」
以下略 AAS



538:いぬ ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/06/28(月) 17:45:49.48 ID:XuW6VRWq0
「何故君はウマ娘たちが走ると思う?! 答えろ、トレーナー!」
「…………。彼女たちの夢の為?」
「ああそうだ、彼女たちの夢のために走っているッ! 決して君たちトレーナーの為なんかではないッ! それは要素の一つでしかなく、本質は――夢への遁走にこそあるッ! だが同時に信じてもいるッ! 夢の共犯者が、常に自らの傍で支えてくれているのだと……」
「君は見誤っている、ウマ娘という存在を……いや、人の決意という気高い意思を――ッ!」

以下略 AAS



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