360: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/10/02(土) 12:38:07.03 ID:oaa+Ihd4O
  ただ、ならどうしてこのタイミングで携帯を出したのか。その意味は、直後に理解することになる。 
  全員の携帯が一斉に着信音を鳴らす。 
  チャットではなくメール。送り主は学校からだ。 
  メールの題名には短く『特別試験開始のご連絡』と書かれてた。 
  
 「これより特別試験を開始します」 
  
  特別試験? 
  中間テストという分かりやすい試験はともかく、特別? こんなすぐにまた試験? 
  疑問を抱きながら、メールは開かず先生の方を向く。 
  
 「みなさんの携帯に今、メールが届いたと思います。私の言葉を聞きながらで構いませんので、メールをご覧ください」 
  
  そう促され、改めて携帯へと視線を下ろして特別試験の案内メールを開く。 
  
 『特別試験を開始いたします。 
  このあと9時に特別棟の視聴覚室へお越し下さい。 
  所要時間は20分ほどになります。お手洗いなどを済ませた上、携帯は電源を切るかマナーモードにしてお越し下さい。 
  10分以上の遅刻はペナルティを科す場合がございます。 
  体調不良の場合は担任へ申告して下さい。 
  本日欠席の場合は、下記URLよりテレビ電話を繋いでください。カメラとマイクはオフで構いません。』 
  
  事務的なメールの内容が書かれていた。 
  9時に視聴覚室……1時間目の授業が学級活動だったのは、この説明のためか。 
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