397: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/10/07(木) 22:04:12.30 ID:KFWSPOjR0
 【>>396 
  3:東雲雪菜】 
  
  生徒会の業務終了後、生徒会の鍵を職員室に返したところで神宮くんが何か話したげな様子をしていた。 
  しばらく向こうから話してくるのを待つ心構えでいたが、昇降口で靴を履き替えたところでこちらから聞いてみることにした。 
  
 「わたしに何かお話?」 
  
 「ぁ……うん、実はね。凄いな、分かっちゃうんだ」 
  
 「結構バレバレだったよ? 『王様』になったら一発で分かっちゃうタイプだね」 
  
 「それは勘弁して欲しいな…」 
  
  この1ヶ月間で神宮紫苑くんという生徒についてはクラスメイト以上に分析することが出来た。 
  得意なこともなければ不得意なこともない、初対面で話した時に彼自身が言っていた通り普通を体現したような男の子だ。 
  一見、能力の低い子かと思いきや、何でも普通程度にこなせてしまうのはとても羨ましい。わたしが不得意な調理や音楽もそつなく平均的にこなすのだろう。 
  そんな彼が唯一苦手としていそうな事を見つけた。 
  良くも悪くも嘘をつく、隠し事をするのが苦手なようだ。 
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