20: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2021/09/27(月) 19:19:52.03 ID:FpkFq5Eu0
 「し、質問です! アル美先生はおいくつなんでしょうか!」 
  
 「好きなブランドは何ですか!」 
  
 「誕生日はいつでしょうか!」 
  
 「彼氏は!? 彼氏募集中ですか!?」 
  
 「どんなタイプが好みですか!?」 
  
  ダメだった。 
  政権支持率脅威の95パーセントを突破。(誤字であらず) 
  独裁国家でしかあり得ない数字だ。 
  
  ……何か来ないかな。 
  おお、圧制者よ! なんてほがらかな笑みを浮かべた筋肉モリモリマッチョマンが助けに来てくんないかなぁ! 
  
 「うんうん、たくさんの質問ありがとう!」 
  
  現実逃避する俺とは裏腹に、圧制者は殺到する質問にご満悦だ。 
  
 「はい、それじゃあ質問に答えるね。 
  先生の年齢は――二十歳! そういう設定! 
  好きなブランドだけど、これって着ている服の製造元の事でいいのかな? 自分で選ばないで用意してもらったからブランドの好みとかは無いよ。 
  誕生日は12月25日で、彼氏の募集はもう終了しちゃってまーす♪」 
  
  ええええぇぇ? という男子たちの悲哀のどよめきと、女子たちの当ったり前でしょ、夢見てんじゃないわよ男子という嘲笑が鳴り響く。 
  
  ふっふっふ。わかってないなあ女子のみなさんは。 
  あれだけの美人なら絶対彼氏いるだろ、いないって言っても隠しているだけで本当はいるんだろと内心気づいていても、美人が彼氏はいないって言ってくれるのはそれだけで嬉しいんです。 
  夢と希望が持てるのだ。 
  
  だからな、アルクェイド。 
  おまえが二十歳を自称するのはまあいいさ。 
  おまえの外見年齢と、アシスタントティーチャーをやれる年齢で都合がつくのがそのぐらいの年齢だからいいよ。 
  そういう設定だって言っちゃうのもいいよ。 
  世の中には設定年齢19歳蟹座のB型な美形だっているんだから。 
  
  でもさ、彼氏うんぬんの時に思いっきり俺を見ながら話すのはもう止めような。 
  オマエの視線に誘導されてか、弓塚がビックリしてまた振り返っちゃったから。 
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