高木さん「黒より黒く。闇より昏き漆黒に……」西片「えっ……?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2021/10/19(火) 21:17:30.43 ID:w5FrF77LO
「我が深紅の混淆を望みたもう……」
「た、高木さん……?」

なんだなんだ。どうしたんだ高木さんは。

「覚醒の刻は来たれり。無謬の境界に落ちし理、無行の歪みとなりて現出せよ!」
「????」

まるで意味がわからない。難しい言葉の意味もそうだが、こんな大仰な呪文を唱えて高木さんはいったい何をするつもりなのだろう。

「踊れ踊れ踊れ。我が力の奔流に望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり……」
「ちょっ……待った待った!」

カラコンで紅く染まった瞳を爛々と輝かせながら両手をわきわきして完成目前のトランプタワーへとにじり寄る高木さん。本能的な恐怖を感じて塔の死守を試みるも、高木さんの詠唱は止められない。

「万象等しく灰塵に帰し深淵より来たれ!」
「やめてよ! どうして壊そうとするのさ!」

今にもトランプタワーを倒壊させる寸前の高木さんにその動機を問いかけると、一瞬泣きそうな顔をして小さな声で囁いた。

「……西片が悪いんだよ」
「オ、オレが何したって言うのさ」
「西片が……かっこ良すぎるから」
「は?」
「西片がデレデレ鼻の下を伸ばすから!!」
「ちょ、とにかく落ち着いて、高木さん!」

脈絡が無さすぎて困惑。そして、刻は来た。

「エクスプロージョン!!」

ぶりゅっ!

「お?」

爆発を意味する英単語に続いて響き渡った高木さんの排泄音。それが意味するところはつまり、今この瞬間、彼女は排泄したということに他ならず、そのことに動転したオレが手を滑らせたことにより、いとも容易く高く聳え立った塔がガラガラと崩壊していく様はまさに、エクスプロージョンであった。


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