ボンドルド「少し、席を外しますよ」ベル・クラネル「え?」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/12/03(金) 22:35:56.95 ID:itDB2ts2O
「僕は……ベル・クラネルです」
「おや? もしやレコード・ホルダーのベル・クラネルでしょうか? これはこれは……」

ベルが名乗るとボンドルドは震えた。仮面を被っているので表情は伺いしれないが、どうやら喜んでいるらしく、賞賛を口にした。

「素 晴 ら し い」
「僕のことを、知っているんですか……?」
「もちろんですとも。そしてもっと知りたい」
「っ……それ以上近づくな!」

今度こそ腰のナイフに手をかけ、にじり寄るボンドルドへの警戒心を露わにするベル。
ボンドルドはそれ以上接近することを諦め、背後に隠れる少女を自分の前に出した。

「ほらプルシュカ。本物の英雄候補ですよ」
「英雄……?」
「はい。彼はもうすぐ世界を救い英雄となる素質を持つ少年です。仲良くできますか?」

ボンドルドの娘、プルシュカはベル・クラネルを見つめた。彼女の目には、自分よりも少し年上のヒョロい少年にしか見えなかった。

「ほんとに……?」
「本当ですとも。彼は神の祝福を得ている」

ファルナ。つまり神の恩恵のことをボンドルドは祝福と呼んだ。そこに再び狂気的な"何か"を感じて、ベルは警戒を強めた。怖い。


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