研究員「安価でデジモンを進化させる」
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629:名無しNIPPER
2022/04/09(土) 16:28:08.73 ID:qH74J3v0O


夜になった。

ゴーレモンを貪り食って、空腹を満たしたグレイモンは、折れた片足を引きずりながら、先程よりもハイペースで山岳地帯へと移動していた。

拾ったタスクモンの角を、登山用ピッケルのように使うことで、匍匐のスピードを上げているようだ。

なにせ、カブテリモンを取り逃がしてしまったのである。
頭部を滅茶苦茶に破壊されたカブテリモンにどこまでやれるかは不明だが、助けを呼ばれたら危険だ。
そのため、一刻も早くこの場を去ろうと焦っているのだろう。

グレイモンは、両手に握っているタスクモンの角を見つめている。

もしも、モノクロモンとタスクモンの残骸がこの場に落ちていなかったら…
グレイモンは自力では対処しきれず、ゴーレモン達によって確実に仕留められていたであろう。

そして、それ以前に…
ブロッサモンとの戦いでは、親であるタスクモン達が、グレイモン達のために命を賭して時間稼ぎをしてくれなければ、その場から逃げ切ることができず、ブロッサモンに倒されていたはずだ。

…かつてこの場で、モノクロモンへ異常な闘争本能をもって戦いを挑み、散っていったタスクモン。

そして、ブロッサモンとの戦いでグレイモンを逃したタスクモン。

それらの死が、今グレイモンを生かしているのである。


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