石動乃絵「フィラメントみたいに切れることはない」
1- 20
5:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/15(火) 23:23:34.17 ID:Uv7BXwyvO
「慎一郎の胸の中にも居る?」
「ああ……増えたり、減ったりしてる」

私とおんなじ。増えたり減ったり。点滅だ。

「私も発光ダイオードみたい?」
「ああ。乃絵はその……す、素敵だ」

それは精一杯の褒め言葉で。私は点灯する。

「眞一郎」
「なんだよ……乃絵」
「発光ダイオードは寿命がとても長いの」

いつまで輝き続けるのだろう。熱を持たず。

「フィラメントみたいに切れることはない」

ずっとずっと好きで。ずっとずっと苦しい。

「それでも私は、この輝きを大切にしたい」
「……そうか」

眞一郎は謝らなかった。その優しさが響く。

「ところで眞一郎」
「そろそろ帰るか?」
「実はいま私、お腹が発酵ダイオードなの」
「……そうか」

眞一郎は覚悟を決めた顔をしてぶつかった。

「実は俺もお腹の調子が発酵ダイオードだ」
「そう。奇遇ね」
「天空の食事を食い過ぎたかもな」

グミの実に整腸作用がある。そこが好きだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
11Res/7.72 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice