【シャニマス】摩美々「事務所対抗サッカー大会?」
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23:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:01:49.02 ID:+TIzlW0iO
 「…やめて」 
 「え?」 
 「あ?」 
 パスは通ったはずだった。しかし、気づかないほど自然に咲耶はボールを奪われた。 
 「やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて…」 
24:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:02:20.54 ID:+TIzlW0iO
 「だから許せないんだって、アンティーカになってからの…可愛くなっちゃった白瀬咲耶が」 
 「ふーん…」 
 「許せない…許せない…許せない…私は咲耶様を取り戻す」 
 「だから、ずーっと私のこと睨んでるんだー」 
 「特にアンタのことは許せないみたいよ、アンタ、特に白瀬と仲いいもんね」 
25:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:23:26.68 ID:+TIzlW0iO
 「い、いけん、はよ取り返さんと…」 
 奪われたボールを取り返そうと恋鐘が詰める。 
 「は?近寄らないで?」 
 「ぶべ!?」 
 まだ緊張が解けていないのだろうか、簡単なフェイントに引っかかってこけさせられる。 
26:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:25:39.81 ID:+TIzlW0iO
 「流石にアレよりマシなのいるでしょ」 
 「うぅ…」 
 悪意しかない嘲笑が恋鐘を襲う。もちろんこれも相手の作戦だ。咲耶を分断し、恋鐘の心を折る。そうすることで点を取るFWを機能させないことが目的なのだ。 
 「私はアンタも嫌いなの」 
 「ふぇ?」 
27:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:29:17.54 ID:+TIzlW0iO
 (恋鐘…) 
 何か言われているのはわかっている。それが良くないことであることも、けれど摩美々には聞こえない。 
 「行かせないわよ」 
 「…しつこい人は嫌われますよー」 
 ボールを取りに行こうにも、恋鐘に声をかけようにもこの女のマークが邪魔で思うように動けない。 
28:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:29:58.14 ID:+TIzlW0iO
 「経験者ですかー?」 
 「…それがどうかした?」 
 別に経験者を採用することは珍しいことではない。たまたま283プロにはいなかっただけだ。しかし… 
 「いや、あなたみたいな人見たことないなーってー」 
 「…昨日デビューしたの」 
29:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:30:34.25 ID:+TIzlW0iO
 「とにかく、私はあなたに何もさせないから」 
 摩美々にセンスがあると言えど経験者には及ばない。一瞬の駆け引きやセオリーの引き出しが違う。 
 「ま、私以外で勝てばいいだけですしー」 
 「そんなこと言ってて大丈夫なの?」 
 「んー?」 
30:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:36:11.01 ID:+TIzlW0iO
 「あぅ…ボール…取らないと…」 
 ボールは中央からやや左寄りに展開されている。ダブルボランチである甜花の守備範囲だ。 
 「え、えい…」 
 「邪魔」 
 「あう!?」 
31:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:42:53.84 ID:+TIzlW0iO
 「う、うぅ…」 
 「甜花ちゃん!甜花ちゃん!大丈夫?」 
 「引きこもりはゲームだけしてればいいんだよ」 
 心配して駆け寄る甘奈を尻目に更に言葉で甜花を貶める。 
 「ほら、走れ!」 
32:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 12:43:34.57 ID:+TIzlW0iO
 「よしっ…って…え?」 
 「なんすか?どうかしたんすか?」 
 しかし、そこにいたのは果穂ではなく、あさひだった。 
 「ど、どうしてあんたが…こっちに…」 
 「そっちこそどうしたんすか?まるで『果穂ちゃんじゃないとマズい』って顔してるっすよ?」 
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