星輝子「真夏みたいに気持ち悪い」
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25: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:57:13.35 ID:Sev9O2YP0
輝子は今日の幸子との出来事を思い出し、にやにやと笑う。
家に帰った輝子はさっそくCDを機材に入れ、スマホに取り込み、再生した。

いい曲だ、と思った。本当に。
メロディアスで、耳当たりがよくて、歌詞も元気が出るようなものばかりだ。
そりゃあ人気が出るな、と思った。
でも、何か物足りない、とも思った。
足りない筈がない。みんなこれが大好きなんだ。
自分だけ好きになれないなら、それは私がおかしいんだ。そう思い、もう一度再生した。
ふと横を見ると、ずらりと並んでいるメタルのアルバムが視界に入った。
彼女はそれに布を被せ、見えないようにした。
部屋の隅では目立たないところに押し込まれたキノコが、彼女を見つめるようにひっそりと佇んでいた。


翌日、一通りの感想を考えた輝子は事務所で幸子を待っていると、小梅が話しかけてきた。

「輝子ちゃん、これ、家にあったから……あげる……」

手渡されたCDは、件のアイドルのアルバムだった。
気恥ずかしそうに笑う小梅に、輝子も笑った。


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