エンド・オブ・ジャパンのようです
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19: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/07/12(火) 23:25:08.08 ID:w5bakKhd0
ジョルジュ=オッペルとティーマス=ワーカーの報告を聞きつつ、無線越しに号令を下す。直後頭上を、先の砲兵隊によるものより遥かに数を増した風切り音が無数の砲声を残して駆け抜けた。

『『『ォガァアアアアアアッ!!?!?』』』

レオパルド2戦車隊、実に40両超による一斉射撃が丘の上を埋め尽くし、照らし、焦がしていく。コーヘン方面で【混成機械化打撃群】が大いに抵抗してくれているおかげで、【機動迎撃大隊】の保有機甲戦力を全て投入できた結果の濃密な火線構築だ。

大隊のくせに砲兵隊とエノク合わせりゃ余裕で一個機甲師団並の陣容となる点については……まぁ緊急時の臨時編成ってことで一つご容赦願おうか。ズタボロ国家の軍隊じゃ編成単位と実際の部隊規模が違うなんざ日常茶飯事だしな。

《2号車エミ=ナカスガより指揮車、全弾着を確認!敵艦隊にダメージあり!》

ξ#゚听)ξ《次弾装填、全車続けて撃て!

Feuer!!》

ツンが率いる戦車隊は俺達の後方数キロ地点、深海棲艦や艦娘の視力なら“肉眼”での観測が十分可能な位置に布陣している。当然余裕で艦砲による射程圏内、集結中の時点で攻撃を受けていれば相応の損害は免れなかっただろう。

だが連中の目は、その手前で自分たちに向かって一直線に突っ込んできた“狸”の群れに引き寄せられた。
まぁ南方攻勢の際、“旗艦轟沈”の前兆は基本艦娘部隊載っけたエノクの突貫からだったしな。そりゃあ奴らも警戒するわけだ。

とはいえ、その辺りの事情を加味しても全火力の誘引成功とそれに伴い機甲部隊が無傷で火線構築を完了したことは望外と言う他ないが。………逝った奴も、エノク隊の“損害”も、覚悟していた分よりは「遥かに軽微」なもので済んだ。万々歳といえる。

クソッタレが。

『ヴォオオッ───ブゴォァッ!?』

《Treffer!!》

これだけ派手にぶちかましてれば当然向こうの注意を引く。軽巡ヘ級──デカさから見るにFlagship──が右手の艤装をツンたちに向け、そのままSKC/34型 38cm連装砲弾の直撃によって跡形もなく吹き飛ばされた。

《よし、一撃轟沈!これがドイツ第三帝国が誇る戦艦の力よ、流石よね私!

Kamerad、Admiral!遠慮なく褒めてくれても構わないわ!!》

ξ#゚听)ξ《うるせー黙ってろまだ戦闘中だよ!!!!》

目一杯胸を反り返らせての超弩級ドヤ顔が容易に想像可能なドイツ軍最強艦娘の物言いに、“Kamerad”の方はブチギレて怒声を張り上げる。

えっ、“Admiral”の方はって?そりゃ勿論、痛む頭を抑えていたとも。

……大隊への定期支給品に頭痛薬を含めるよう少将に談判したほうがいいなこりゃ。


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