エンド・オブ・ジャパンのようです
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257: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/27(木) 23:41:19.19 ID:898rXpAV0
元々日本の警察組織は、本来ある意味において自衛隊以上に“銃火器”の使用に対する制限が厳しい。ただその分、彼らの多くが対人格闘術に特化している。
逮捕術と呼ばれるこれらの技術は、護身並びに反艦娘的な思想の持ち主に襲撃された際の“最大限穏当な対人制圧術”の一環として艦娘の訓練過程にも組み込まれるほどだ。

まぁ、“あの”鎮守府には当て嵌まらない生ぬるい基準だけど。私が最初に学んだのは、「如何にすれば3人以上の頚椎をいっぺんにへし折れるか」だったわね、確か。

「突っ込めぇ!!」

「「「どりゃああああっ!!!」」」

ともあれ、たった今カチ込んでいった保安官たちもまた、そうした日本警察の伝統をしっかり受け継いでいるみたいね。

或いは、“学園艦の中という物理的にも政治的にもより厳重な制限が敷かれている環境だからこそ、自然とより鍛え上げられたのかしら。
総崩れの様相を呈しているとはいえ今なお膨大な質量を誇る“群れ”に対して、彼らの突撃はまるで力負けしていなかったわ。

「『「ぐぐぁあっ!!?』」』

『ギギィッ!!───ケクッ』

一糸乱れぬ、一部の隙間もないスクラムを組んだ先鋒30人ほどによるシールド・バッシュ。その2〜3倍にはなろうかという人数の【暴徒】が互いを押し合い、互いの脚を掬いながら後ろに跳ね飛ばされ更に大きく隊列を乱す。
隙間をくぐり抜けて飛び掛かった何匹かの【寄生体】も、構え直されたライオットシールドにぶち当たり遮られ直後に車庫から飛来した狙撃に射抜かれ尽く沈黙する。

「もう一発、かませぇ!!!」

「「「どぉおらぁああっ!!!」」」

恐らく指揮官格の、アメリカンフットボールでクォーターバックでもやってそうな身体つきをした男の号令。
雄叫びと共に【機動隊】は前面の【暴徒】たちにもう一撃浴びせ“群れ”の中に踏み込むと、両者が入り乱れての本格的な乱戦が始まった。

「うおっ、ふぅんっ!!」

『ぐぁはっ!?」

「せいやっ!!!」

「ゴフッ………』

多少、動きが素早かったり士気が高かったりはするのかも知れない。けれど、所詮【暴徒】は【暴徒】。元が一般人であり、大半は特別な格闘戦や対人制圧術の訓練を受けたわけでもない。単純な一騎打ちでは、技量的にもスペック的にも差は如実に現れる。

「うらぁああっ!!!!」

『ゴッ────!?」

加えて、この機動隊は“覚悟”が違う。


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