プリンセス・ウタ「私を置き去りにした時に腰掛けていた財宝の山はなんだったの?」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2022/08/06(土) 21:46:36.68 ID:mVGg+gGAO
「トットムジカという魔王は誰でも従えられるわけじゃない。ウタウタの実を食べ、心身ともに実に追いつく必要がある。ウタ、お前のようにな。これを悪魔の実の覚醒と呼ぶ」

悪魔の実の覚醒。私は覚醒していたらしい。

「エレジアに太古の魔王が眠っていたことは調べがついていた。あとはお前が育つのを待つだけだった。しかし俺も少々焦っていた。仕方がないんだ。若さ故の過ちってやつさ」

少しも悪びれた様子もなく、大海賊は語る。

「本来ならもう少しウタが成長して歌の魔王を制御出来るようになるまで待つべきだった。たしかに見聞色で危険信号を感じ取ってはいたが、どうにでもなると思った。実際、どうにかなっただろう?」
「だ、だけどエレジアは滅んで……!」
「だから仕方なかったんだ、ウタ。たとえ国が滅びようとも、いずれ俺が支配することになる世界のほうが大切だった」
「シャンクス……もうひとつ訊かせて」
「ああ、なんでも訊くといい」
「私を置き去りにした時に腰掛けていた財宝の山はなんだったの?」
「海賊が手ぶらじゃ帰れないだろう?」

シャンクスは笑ってる。否、嘲笑っている。
ようやく、私は彼の本性に気づいた。怖い。
目の前に居る男は海賊。赤髪のシャンクス。

「おい、ウタ。大丈夫か?」
「ルフィ……シャンクスが別人みたい」
「シャンクスはシャンクスだろ。あいつは昔っから海賊だ。卑怯も糞もねェ海賊なんだ」

卑怯という言葉が通じない無法者。海賊だ。

「だけど安心した」
「ルフィ……?」
「これで遠慮なくシャンクスをぶちのめせる。にしし……なあ、ウタ。伝えてくれよ」

ルフィが凶悪に嗤った。そう、彼も海賊だ。


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