佐々木「はあ……えっちしたいなぁ」キョン「え?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2022/09/19(月) 21:49:11.40 ID:9zYVhOWxO
「人間の感情ってのは複雑怪奇だ。本能に抗うことで得られる悦びもある。たとえば俺はさっきからずっと糞がしたかったわけだが」
「は?」
「まあ、ケツ論を急ぐなよ。まずは訊いてくれ。糞をしなければ人は死んでしまう。そんなのは当たり前のことだ。しかし時と場所と場合が肝心だ。人前で糞を漏らせば社会的に死んでしまう。するとそこにジレンマが生じる。生物学的な死か、社会的な死か。その狭間から糞は顔を覗かせる。さあ、どっちを選択するのかと迫ってくる。だから俺は仕方なくスカした顔をしてスカをしたってわけだ」
「……えっ」

パチクリ大きな瞳を瞬かせつつ首を傾げて。

「えっとつまりキミは大事な話の最中に」
「大丈夫だ。大事ない。大をしただけさ」

俺はいま、シニカルに嗤えているだろうか。

「やれやれ。今にも泣きそうな顔をして強がるのはよしてくれ。怒るに怒れないだろう」

呆れたように首を振りつつも、ハンカチを取り出して、俺の額のあぶら汗を拭いながら。

「酷い顔だね。今にも死にそうに見えるよ」
「佐々木……」
「いいかい、キョン。もしもこれで百年の恋が冷めるようなら、それはただの一時の気の迷いであり、精神病の一種に過ぎないのさ」

両手で優しく頬を挟んで、正面から優しく諭す佐々木の口調に、俺は落ち着き癒された。


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