297: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/11(金) 16:16:44.43 ID:xkYIlSIn0
怒り心頭な様子で、頭の蕾を開こうとするスボミー。
でも、そんなスボミーの背後で、
「──メソ」
突然──スゥッとメッソンが姿を現す。
「スボッ!!?」
しずく「“しめつける”!!」
「メッソッ!!」
メッソンが自分の尻尾を、スボミーの頭の上にある蕾に巻き付かせた。
「ス、スボーー」
しずく「これでもう、蕾は開けませんよ」
蕾が開けなくなれば、もう花粉をばらまくこともできなくなる。
「スボーーー!!! スボーーーー!!!!」
しずく「ありがとう、メッソン。そのままでお願い」
「メソッ」
私はメッソンに蕾を締め付けさせたまま、スボミーに近付いていく。
しずく「手荒な真似してごめんね、スボミー」
「スボーーッ!!!! スボーーーッ!!!!」
しずく「…………どうして、貴方はそんなに怒っているの?」
「スボォーーー!!!」
しずく「貴方が何を思って、こんなことをしているのか……私はそれが知りたいんです」
「スボォーーー!!!!」
しずく「何か理由があって、怒っているんですよね?」
「スボォーーー!!!!!」
怒り心頭のスボミーの前に膝をついて、スボミーの頭を撫でる。
「スボ……ッ!!!」
触れると、スボミーは一瞬ビクリとし、私を睨みつける様に、見上げてくる。
しずく「……理由を訊くのに、締め付けられたままじゃ嫌だよね。メッソン、もういいよ」
「…メッソ」
「し、しずくちゃん、拘束を解くのは危ないロト…」
しずく「大丈夫」
メッソンが尻尾の締め付けを緩めて解放すると──
「スボッ!!!」
スボミーが頭の先の蕾をパカッと開いて、私に突き付けた。
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