669: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/01(木) 11:16:47.33 ID:RGwRBCJA0
ニンフィアが空中のジュプトルに向かって、口を開く。
“ハイパーボイス”が来る……!!
チャンスは一度……!
天窓から差し込んだ光を背に受けながら、ジュプトルは──腕の刃を前に構えた。
にこ「“ハイパーボイス”!!」
「フィィィィィアァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!」
……あとで教えてもらったことだけど、この距離だとニンフィアの音波が届くまでの時間は1秒にも満たないらしいです。そんな時間の中──
にこ「な……!」
それよりも速く、天窓から集めた一筋の光が、一直線にニンフィアを貫いていた。
かすみ「──“ソーラーブレード”……!!」
直後、爆音の直撃を受けて、ジュプトルが天窓に叩きつけられ、さらに追い打ちをかけるように、“スピードスター”がジュプトルを襲って、エネルギーが爆ぜる。
「ジ、プトォ……」
無防備な空中でありったけの攻撃を受けたジュプトルは、戦闘不能になって落下してきますが、
かすみ「……はぁ……はぁ……! かすみんたちの、勝ちです!!」
「フィ、ァ……」
光速の剣で撃ち抜かれたニンフィアも、攻撃に耐えきれずに、地に伏せったのでした。
ワンテンポ遅れて、ドサっと地面に落ちたジュプトルは、
「プトォ…ル」
最後の力を振り絞って、かすみんに向かって親指を立ててきた。
最後の力を振り絞ってやることがサムズアップだなんて、なんて粋なんでしょうね、この子は……!
まさにかすみんのエースに相応しいです!
思わず、かすみんも親指を立てて返しちゃいます。
かすみ「ナイスファイトだよ! ジュプトル!」
「プトォル…!!!」
にこ「……う、うそでしょ……?」
かすみ「さぁ、にこ先輩。言うことがあるんじゃないですか? まだ、かすみんの手持ちにはゾロアが残ってますよ!」
にこ「ぐ……。……3匹全て戦闘不能。よってこの勝負、チャレンジャーかすみの勝利よ……」
かすみ「ふっふっふっ……どんなもんですか!!」
にこ「…………」
かすみ「やっぱ、かすみんに敗北の二文字はなかったってことですねぇ〜」
にこ「…………ニンフィア、ありがとう。ゆっくり休んで」
にこ先輩はニンフィアをボールに戻しながら、ゆっくりとこっちに歩いてくる。
かすみ「ほらほら、どうですか、かすみんの実力は? 褒めてくれていいんですよ? 崇めてくれていいんですよ?」
にこ「…………」
にこ先輩が無言で近寄ってくる。
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