781: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/07(水) 12:14:32.52 ID:0Ok5BWPG0
  
 侑先輩の分析どおり、タマンタは海中に潜って背後を取ってきたわけです。 
  
 気付けば、タマンタはまた海に潜って姿を消してるし……。 
  
  
 リナ『しかも、このルール……トレーナー自身もフィールド内にいるから、背後を取られたときに気付きにくい……』 || ╹ᇫ╹ || 
  
  
 確かに、フィールド全体を後ろから把握できる普段の戦闘と違って、トレーナーの後ろ側にもポケモンが来る可能性がある。 
  
 そうなると、意識を前だけじゃなくて、前後左右に配らないといけないから……。 
  
  
 かすみ「や、ヤブクロンは後ろ見て! かすみんが前見るから!」 
  「ヤ、ヤブッ!!!!」 
  
  
 こうなったら、役割分担です! 
  
 かすみんが前半分、ヤブクロンが後ろ半分をカバーすれば、死角を減らせる……! 
  
 あえてかすみんが前を見ている理由は── 
  
  
 曜「さぁ、次はどっちから来るかわかるかな?」 
  
  
 曜先輩を見るため──直後、曜先輩が一瞬だけ、向かって左側に視線を向けたのを見逃しませんでした。 
  
  
 かすみ「ヤブクロン、左から来──」 
  
 曜「“つばさでうつ”!!」 
  「タマァッ!!!!」 
  
  「ヤブゥッ!!!?」 
  
  
 ヤブクロンに指示を出した瞬間、右側から飛来してきたタマンタの“つばさでうつ”で吹っ飛ばされる。 
  
  
 かすみ「ぎ、逆!? 今、一瞬左側見て……!?」 
  
 曜「ふふ♪」 
  
  
 余裕そうに笑う曜先輩を見て、すぐ気付く。 
  
 ──視線に誘われた。 
  
 かすみんに見られているのを理解した上で、曜先輩は一瞬左側に視線を送り、それに釣られて死角になった右側からの攻撃。 
  
  
 かすみ「ぐ、ぬぬぬ……!」 
  
  
 完全に術中にはまっている感じがする。 
  
  
 しずく「かすみさーん! 落ち着いてー!!」 
  
  
 しず子の声が飛んでくる。 
  
 こんなときこそ冷静にならなきゃ……! 
  
  
 かすみ「でも、相手がどこから飛び出してくるかわかんない……そうだ、それなら……! ヤブクロン、“まきびし”!!」 
  「ヤブゥッ!!!!」 
  
  
 ヤブクロンが周囲にトゲトゲ状の硬いモノを吐き出し、それはぽちゃんぽちゃんと海に落下する。 
  
  
 かすみ「さらに、“タネばくだん”!」 
  「ヤブッ!!!」 
  
  
 続けざまに、今度は“タネばくだん”を吐き出して、それも海にばらまく。 
  
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