52: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:36:48.60 ID:ut4Hw6Jr0
  
 (片桐早苗、新潟県出身、28歳……川島さんと同い年か。柔道空手合気道の有段者で、大学卒業後警視庁に入庁。階級は巡査部長、交通部交通指導課勤務……) 
  
 メモしていた内容を見直しながら待つところ数分、片桐早苗がやってきた。 
  
53: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:37:20.84 ID:ut4Hw6Jr0
  
 「それで、夕方の話なんだけど……、なんであたしをスカウトしようと思ったの?」 
  
 大きな目を見開き、怪訝そうに尋ねてくる。 
  
54: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:37:51.04 ID:ut4Hw6Jr0
  
 『川島瑞樹 28歳の再挑戦!』 
  
 『女子アナからアイドルへの華麗なる転身!』 
  
55: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:38:20.85 ID:ut4Hw6Jr0
  
 「川島瑞樹さんの所属は弊プロダクションです。そして、俺は彼女のプロデューサーを務めています」 
  
 「ホントに?」 
  
56: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:38:51.95 ID:ut4Hw6Jr0
  
 「そこで、職場体験を提案します」 
  
 誠意を見せる必要がある。 
  
57: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:39:27.78 ID:ut4Hw6Jr0
  
 「驚いたことに明日なのよ。あははっ、今日はこの後、一杯ひっかけて、明日は何も気にせずお昼くらいまで寝ていようと思っていたのに……」 
  
 片桐早苗は「困ったわね」と呟く。 
  
58: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:40:04.05 ID:ut4Hw6Jr0
  
 「それで、スカウトしちゃったんだ?トレーナーの麗ちゃんと何を話しているのかと思ったわ」 
  
 翌朝、事務所で川島瑞樹に昨日の話をした。 
  
59: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:40:33.99 ID:ut4Hw6Jr0
  
 「わかったわ。片桐早苗さん、話を聞いていたらとても楽しそうな子だし、同い年だし、それに、フフフッ、お酒もいける口みたいね」 
  
 やはり同年代で、しかも酒好きと嗜好があう仲間が増えるかも知れないというのは心強いのだろう。 
  
60: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:41:03.49 ID:ut4Hw6Jr0
  
 「プロデューサーさん、片桐早苗さんがお見えですよ」 
  
 千川ちひろから声がかかる。 
  
61: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:41:35.40 ID:ut4Hw6Jr0
  
 「こっちこそよろしくね!」 
  
 目を輝かせている片桐早苗の様子から、まずは心理的なわだかまりが無くなっていることがわかる。 
  
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