152: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/17(火) 12:19:23.81 ID:8ywSMszf0
🎀 🎀 🎀
──カバルドンが出てきた。
「バールードーンー…」
“じしん”をしてきそうだなと思った。
「バース」
直後、エースバーンが“とびはねる”で攻撃を回避する。
ランジュ「…………!」
ランジュちゃんが驚いた顔をした。
気付けば、地面が揺れていた。
だけど、私は揺れる地面の動きが何故だか理解出来て、全然転ぶ気がしなかった。
まるで、大地に杭のように刺さっているかのように、地面の揺れに合わせて自分もゆらゆら揺れるだけ。
「バーースッ!!!」
“とびはねる”で宙に浮いたエースバーンは──予め拾っておいた小石に炎を宿しながら、“かえんボール”として、真下にいるカバルドンに向かって蹴り出す。
「バールードーンー…」
カバルドンの眉間に、“かえんボール”が直撃し、よろけさせる。
そして──落下の速度を乗せた、エースバーンが、
「バーーースッ!!!!」
“とびひざげり”をカバルドンの脳天に炸裂させたのだった。
「バールー……ドーンー……」
ゆっくりと崩れ落ちるカバルドン。
ランジュ「………………」
ランジュちゃんは何故だか絶句していた。
──あ。そっか。
気付けば……ランジュちゃんのポケモンは、みんな戦闘不能になっていた。
私……勝ったんだ。
なんだか頭がふわふわとしていて、実感が湧かないけど……ちゃんと勝てたことに安堵した──途端、
歩夢「………………ッ……!?」
周囲の環境音が爆音のように大きくなって聞こえてきた。
私の頭の中に、風の音が、花が揺れる音が、あちこちにいるポケモンたちの鳴き声が、ありとあらゆる周りの音が、無理やり頭の中に詰め込まれるような感覚と共に──私は目の前が真っ白になった。
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