アルティメット寿司じゃんけん 番外編2【安価】
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584: ◆R39XEzWXr6[saga]
2025/09/09(火) 01:52:34.58 ID:sMbMTcs+0
田中「っ、続行不能!? 審判! 僕はまだやれ……」
審判「違います。続行不能と判断したのは……加三選手です」
田中「……!?」バッ
田中(目線を加三に向けると……奴はそこに這いつくばって、顔を真っ青にしていた)
加三「ぐっ……がぁぁ……!」ドクンッ
加三(頭が、割れる……っ!)
加三《『絶品炙りイカ』を出そうとしていたのに……》
加三《結局、『溜め』という安定択を選んだからだ》
加三「なんだ……!? お前たちは、"私の思考じゃない"……!」
加三(『結晶』の……暴走……!?)
彼方「加三は致命的な失敗を犯した」
彼方「相手の全力に対し、消耗を厭わず全力で応える……なんて、田中が逆の立場なら絶対にしなかった。理由はもちろん、相手を一方的に消耗させた方が勝率が高いからだ」
彼方「加三としては田中の勝利への執念に張り合うつもりだったんだろう。しかしそれ自体が、勝利ではなくプライドを優先する行為だという矛盾!」
彼方「この矛盾は試合を左右するどころか、精神の破綻に繋がる……!」
加三(『結晶』は魂に感応し、糧とする……それが『結晶』の中で反響し……私の思考に逆流している!)
加三《勝利だけを目指すことができなかった。それが最後のアイデンティティだったのに》
加三「……っ!」ズキィッ
加三《『負けるかよ、てめぇみたいな遊び半分に』》
加三「違うっ! 私は……!」
加三《『お前のもっとも卑怯なところは! そうして自分を偽るところだ』》
加三「ぐあ……っ!」パキィッ
加三(次の読み合いは試合を決する五分の読み合いだ、早くそのことを考えなくてはならないのに……! 『結晶』で向上した思考能力が未来に向かない! 過去だけを見て、私を攻撃し続ける!)
加三(何故だ、何故『結晶』をコントロールできない!? たった一回読み負けただけなのに、覇佐美も伊和もこれくらいじゃ廃人にはならなかった! 何故私だけ………………)
加三(……そうか。私の『結晶』は最高純度! だからその分反動が大きいんだ!)
加三《何故、私だけこうなるのか》
加三「やめろ……」
加三《なんで、僕だけこうなるんだろう》
加三「やめろ、認めるなぁ……っ!」ドクンッ
加三《ぼくが、いちばんよわいから》
加三「ああああああああっ!!!!」
バキィンッ
審判「……ゲームセット! 勝者、田中!」
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