乾紗寿叶「あなたにその気がないなら彼くれない?」喜多川海夢「へ?」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2023/09/02(土) 23:32:10.36 ID:iFMN0BcEO
「ああ、そう言えば彼は雛人形作りの職人を目指していたわね。なるほど」
「な、なるほどって、どーゆー意味?」
「あなた、金髪やめたら?」
「えっ」

五条新菜は雛人形を愛している。ならば、現実の女性も日本美人のほうが分があるはず。
そう思って提案すると喜多川海夢は頷いて。

「や、やっぱそうかな……わ、わかりまし」
「人の言うことを鵜呑みにしすぎよ」
「で、でも……!」
「自分のことは自分で決めなさい」
「うぅ……ジュジュサマ……」
「だいたい、五条新菜が好きな女性のタイプなんて私が知るわけないでしょ」

と、言いつつも、余計なひとことが溢れる。

「そもそも髪色で相手を選ぶような男に好みを合わせる必要なんてないでしょ」
「でも、ごじょー君が黒髪が好きなら……」
「その場合、彼はあなたの黒髪に惚れるってことになるわけだけど、それで良いの?」
「……ごじょー君はそんな人じゃないもん」
「そうね。それについては、私も同感よ」

親身に相談に乗ってしまう自分に辟易する。


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