26: ◆VLsOpQtFCs[saga]
2024/09/26(木) 11:39:40.59 ID:vDRouIblO
 〜ケン視点〜 
 我々の研究所は随分デジモンの数が増えた。 
 シュリモンがたくさんデジタマを採取してくれたおかげである。 
  
 『やあ!おはよう諸君!調子はどうだね?』 
 スポンサーさんから通話が来た。 
 調子ですか、上々ですよ。 
 昔からいたパートナーデジモン達も、今や皆成熟期になりましたからね。 
 デジタマを産んだりしてます。 
  
 『ふむ。ではセキュリティデジモン開発を次の段階に進められる頃か。長かったねここまで』 
  
 カリアゲが首をかしげる。 
 「次の段階…?ってなんだっけ?」 
 メガがメガネをクイッと上げた。 
 「セキュリティデジモンの…『量産』ですね」 
  
 『その通りだよメガ君!君達本来の委託業務はセキュリティチームとしてクラッカーデジモンと戦うことではない。そのための研究開発だ』 
  
 「あ、そうだっけ。そういやそうだったな。…どう違うんだ?スポンサーさん」 
  
 「カリアゲ…。これからクラッカーデジモンの数が増えたら、僕達だけじゃ対処し切れないでしょ。この先ずっと、ランドンシーフを抱えてヘリで北へ南へ西へ東へと出張り続けるつもり?」 
  
 「そりゃしんどいよな…」 
  
 『そういうことだよメガ君!君達は非常に優秀な叩き台を作ってくれた。コマンドラモン、パルモン、マッシュモン、ブイモン…そしてデジタマモン。どれも優秀極まりないセキュリティデジモンだ!そして、それらは成熟期となり、デジタマを産めるようになった。ならば君達がこれまでにやってきたことを、セキュリティ専門チームへと委託すべきではないかな?』 
  
 それは助かりますね。 
 でも適正のある人材はいるんですか? 
 デジモンはロボットじゃありません。コミュニケーションがとれるように育てるためには、愛情を注げる飼い主が必要です。 
  
 『実はね、以前にデジタルペットとしてマッシュモンを端末とともに販売したことがあっただろう?その購入者の中から、とびきり優秀な者を選抜し、セキュリティの育成業務へスカウトしたんだ』 
  
 それはまた…! 
 でもあれ30万円するんですよね。かなりお高かったような。 
  
 『それだけの額を払えるほどデジタルモンスターへの関心が強いということだ。デジモンへの関心が薄い者を抜擢しても仕方がないだろう?』 
  
 …恐れ入りましたスポンサーさん。 
 私が提案したデジタルペット販売の案を、こういう形で活かすとは。 
  
 『ハーッハッハッハ!君達には立ち上げ時の技術的なサポートを頼むよ!』 
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